2013.12.24(Tue)

相変わらずのやっつけ 

当日にブログ書くのどのくらい振りだろう((


そんな訳で、今年もどうにかこうにか書きました。
続きからどぞ。


【注意】
今年は、あまり暴走してません



                 とある兄妹のお買い物



「いけーっ! そこだっ!」
大声でポケモンに指示を飛ばす1人の少年。
今まさに彼は、ポケモンバトルの真っ最中。
「トドメの『フレアドライブ』!!」
少年の指示を受け、ポケモン――エンブオーが炎を纏い突進する。
それまでの攻防で動きが鈍くなった相手へと炸裂した。
「よっし!! 相手は戦闘不能! オレの勝ちだっ!」
「ちょっとは手加減くらいしてくれよー、レツ」
レツと呼ばれた少年は首を振り、
「いーや、オレはいつだって全力で戦うぜ。相手に失礼だろ?」
レツはきっぱりと言った。
「さーてと、次は誰と戦おうかな…」
次の相手を探し始めたところで、
「ちょっと、兄さん!」
呼び止められた。
「お、なんだミサト! お前もポケモンバトルしに来たのか?」
ミサトと呼ばれた少女は、はぁ、とため息。
「なんだ、じゃないでしょ? 家でやるクリスマス会の準備をサボってポケモンバトルだなんて」
「もう準備始めてるのか?」
「まったくもう…お母さんが言ってたじゃない。たくさん料理作るからって」
「うん、それは知ってる。で?」
「『で?』じゃないでしょ!?」
「うおっ!?」
いきなり怒鳴られ、レツは思わず後退り。
「ほら兄さん、帰るわよ。そしてお母さんからお説教してもらわないと」


帰り道。
「ちぇー…あと10戦くらいするつもりだったんだけどなー…」
「もう…兄さんったらポケモンバトルの事ばっかり」
「いいじゃないか! オレはどんどん戦って、どんどん強くなって、父さんみたいなトレーナーになりたいんだからさ!」
レツが力強く言うと、
「ちょっとは私の事も構ってほしいのに…」
ミサトが呟く。
「何か言ったかー?」
「な、なんでもないわよ! もう…兄さんのバカ…」


「た、ただいまー…」
レツがこそこそと家に入る。
「ちょっと、お母さん! 兄さんに何か言ってやってよ!」
ミサトが台所の方へ向けて叫ぶ。
「あら、どうしたの?」
「兄さんったら、手伝いも何もしないでポケモンバトルしてて…」
「大丈夫よ。今は手が足りてるから。言わなかったかしら?」
「…って事はミサト、お前、特に手伝い求められてる訳でもないのにオレがポケモンバトルしてたのを邪魔しに来ただけって事か!?」
「ち、ちが…」
「レツ。ミサトはただ、大好きなお兄ちゃんと一緒にいたかっただけなんだから、分かってあげなさい」
「お、お母さん!///」
「…あ、そうだわ。1つ、2人に頼まれてもらおうかしら」
「頼み?」
レツが聞き返す。
「骨付き肉を注文してあるんだけど、それを2人に受け取りに行って欲しいの」
「肉!?」
レツが目を輝かせる。
「それと、ホールケーキも買ってきてもらおうかしら」
「ケーキ!?」
今度はミサトが目を輝かせた。
「…なんだ、母さんさっき手が足りてるって言ってたのに、やる事あるのか」
「私が後で行こうと思っていたんだけど、レツが帰ってきたから頼もうかと思って」
「ちぇー…」


商店街に向かっているはいいものの、レツはというと、
「エンブオーは一撃が重いし、パワータイプの戦い方がいいけど…反動のある技がかなり多いからそこをどうするかだな…」
やはりポケモンバトルの事を考えていた。
「水タイプとか地面タイプはサザンドラでどうにか…いや、下手したら水タイプには氷技で…」
「……兄さん」
「そもそもオレのパーティ、水タイプが弱点のポケモン多いしなぁ…でもワルビアルもゴルーグも気に入ってるから外したくないし…」
「…ねぇ、兄さんってば」
「なぁミサト、オレのパーティの弱点をカバーできるポケモンで何か良さそうなの……」
「そんなの知らないわよ!!」
ミサトに怒鳴られ、レツは思わずたじろいだ。
「そんなにポケモンバトルポケモンバトルって…なんで兄さんはいつもそうなの!?」
「ちょっと待てよ、何でそんなに怒るんだ?」
「もう、知らない!」
ミサトは1人で歩いていく。
「おい、待てよ!」



注文していた骨付き肉を受け取ったはいいが、一緒にいるものの2人は口をきかなかった。
(ミサトはなんで怒ってるんだ?)
(せっかく兄さんと2人で出掛けられると思ったのに…)
「あ、ここだな」
ケーキ屋の前に着いた2人が店に入ろうとする。
「クリスマスケーキをお求めですか?」
入る直前、店員と思しき人物に尋ねられ、
「え? ええ…」
ミサトが答える。
「本日、クリスマスケーキをお求めの方を対象に、とあるキャンペーンを行っております」
「キャンペーン?」
レツが聞くと、
「この箱の中に『お題』が入った紙が入っています。そのお題をこなせたら、こちらのクリスマスケーキのうちどれかを半額でご提供いたします」
「…で、もし出来なかったら?」
「その場合はもちろん通常料金です」
「…どうする?」
レツがミサトに聞くと、
「ご自由に」
(まだ怒ってるよ…)
「どうしますか? 挑戦しますか?」
「じゃあ…やってみます」
「それでは、1枚お引きください!」
レツが箱の中に手を入れる。
「んーと……これだ!」
しかし、取り出した紙を見るなりレツは、
「……すいません、やっぱ別の所で買います」
店員は、おや、といった表情をし、
「一体、何を引き当てたんですか?」
レツは、黙って自分が引いた紙を店員に渡した。
店員は紙を見るなり、
「いいお題だと思うんですけどねぇ…あんなに可愛い彼女がいるのに…」
「彼女じゃないです。……コイツ、妹です」
「なんと、そうでしたか…」
「という訳なんで、これで」
レツはすぐに歩き出す。
「あの……」
ミサトが店員に聞いた。
「はい、なんでしょう」
「その…兄さんが引いた紙には、何が…?」
「ある意味、難しいお題だったかも知れませんね。…これです」
店員が、レツが引いた紙をミサトに渡す。
「……!」
紙を見たミサトは店員にその紙を突き返し、
「ちょっと待ってて下さい!」
呆気に取られた店員を尻目に走り去っていった。


すぐにレツに追いついたミサトはレツの手を取り、
「ちょっと来て!」
「え、ええ?」
何が何だか分からない表情のレツを引っ張り、元来た道を引き返していく。
「なんだよ、何がどうなってるんだ!?」
ミサトの動きが止まる。そこは、先ほどのケーキ屋の前だった。
店員の方をちらりと見てから、ミサトはレツに向き直る。
「…そのまま動かないで、兄さん」
「ミ……」
言葉を返そうとしたが、返せなかった。
一方、ミサトがとった行動に道行く人は足を止める。
「……これで、いいんですよね?」
「は、はい…いやしかし、突然走っていったので何だろうと思ったんですが…わざわざこの為に…」
「これで、半額ですね」
「もちろんでございます。それでは、どちらのケーキになさいますか?」
「これで」
ミサトが、通常の値段が一番高いケーキを指差す。
「はい、少々お待ちを…」
「おい、ミサト…」
レツが声を掛けたが、ミサトはちょっと困ったような笑みを浮かべるだけだった。


レツとミサトが帰っていった後。
ケーキ屋の店員は、レツが引いたお題の紙を見た。
そこには、こう書かれている。

--------------------------------------------

【お題】[一緒に来た相手とキスをする]
注意事項:
お一人でご来店されたや、一緒に来た人が同性の方である場合は、
もう一度お題の紙をお引きください。

--------------------------------------------



「買えたは買えたけど…」
「なに? 兄さんは何か不満があるの?」
レツは「はぁ…」とため息をつき、
「なんであんな事したんだよ…」
「だって、こうでもしないと、兄さん私に構ってくれないだろうし…」
「だからって、人の往来が激しいところで、普通あんな事するか?」
「……兄さんじゃなかったら、しないよ」
ミサトがぼそりと言った。
「何か言ったか?」
「な、なにもっ!/// は、早く帰ろ!」
「はいはい…」
「それで兄さん、私とのキス……」
「まさか最初のをあんな形で妹に取られるとは完全に想定外だった」
ミサトの質問が終わる前にレツは言い切った。


「「ただいまー」」
「おかえり。あら、そのケーキ…」
「ケーキ屋さんでキャンペーンやってて、半額になったの」
「キャンペーン…?」
「……」
「ねぇ、ミサト。レツが相当疲れてるように見えるんだけど…」
「大丈夫。ね、兄さんっ」
「よく言うよ……」
レツは呆れて言った。
「…本当、ミサトって似てるわね」
「え?」
「ううん、こっちの話。じゃ、後は私がやるから、2人は自由にしててね」
「やった! じゃもう1回広場行ってポケモンバト……」
「だーめ!」
ミサトが口を挟む。
「なんでだよ!」
「そうね。たまにはミサトに構ってあげなさい、レツ」
「えー……よし、じゃあミサトも一緒にポケモンバト……」
「それ以外でね、兄さん」
「なんでだよ! うーん、じゃあ……」
レツは考えながら自室に向けて歩き出し、ミサトがそれに続く。
その直後、電話が鳴った。
「はい。…あら、お疲れ様」
『準備していたのか?』
「ええ。子供たちにも手伝ってもらって」
『そうか』
「でも、今日改めて思ったわ。ミサトの性格って、あの子にそっくり」
『誰に?』
「あなたもよく知っているはずよ。ミサトの、あのお兄ちゃん子の所なんて、まさにそう」
『ああ……なるほどな』
電話口の向こうからも同意の声が返ってくる。
『ミサトは、外見はお前の面影あるけど、中身はアイツだな』
「そうね。…ところで、早く帰れそう?」
『そのつもりで今仕事片づけてるよ』
「子供達も楽しみにしてるから、早く帰ってきてね。――グラン」
『ああ。……おっと、そろそろ仕事に戻らないと。また後でな。――フィーユ』
会話が終わり、フィーユはゆっくりと受話器を置く。
「…さぁ、頑張らなくちゃ!」


同じ頃。
受話器を置いたグランの元に、1人の男がやってくる。
「奥さんですか? 先輩」
「ん? ああ…」
「お子さんも、楽しみにしているでしょうし、今日は早く帰ってあげないと」
「そうだな。……よし、アイツらあの為にも、頑張るか!」
「その意気ですよ。で、早速なんですがこの書類…」
「どれ……」
グランは後輩から受け取った書類に目を通し始めた。



               END






はい、おつかれさまでした。
ただ、嫁の登場を期待していた方には、本当に申し訳ないです。
今年はどういう訳か、嫁絡みの話の案が全く思いつきませんでした。


そんな訳で、今回は初登場のキャラ、レツとミサトの兄妹のお話です。
最後まで読んでくれれば分かりますが、この2人は思冒の主人公殿とヒロインさんの息子と娘になります。
レツはまぁ、何て言うか父親を尊敬し、目標にしているポケモンバトルバカです((
ミサトはいわゆるお兄ちゃん子ではありますが、某妹さんほどではないです。
そのうち、詳しい設定のっけられたらいいかなーって。


ちなみに、イメージCVも決めてあったりします。
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